「クルーズ」と聞くと「高額」というイメージがありましたが、色々と調べてみると、それなりのお値段はすることはしますが、「そなりのお値段」の中には色々と含まれていて、案外いいものなのではないかと考え直して、クルーズ旅行をしています。
2013年に人生で初めてのクルーズを体験。乗った船は「NCL」(ノルウェージャンクルーズライン)という会社。イメージしていた「クルーズ」とは、また違ったクルーズでした。
ノルウェージャンクルーズライン
アメリカの会社。クルーズ船の船籍はバハマ。
1966年創業で、一時は香港の会社に買収されるも、その後マレーシアの企業とアメリカの投資ファンドが所有しているようです。(2019年9月現在)
アメリカ東海岸からヨーロッパで就航中。
「フリースタイルクルーズ」「カジュアルクルーズ」といった、ドレスコードのないクルーズ船を運航しています。
ドレスコードのないクルーズ
「クルーズ」というと、「シッカリとしたドレスコードがある」と以前は思っていたのですが、そうではない船が沢山ありました。
「ドレスコードがない」ということは、Tシャツや短パンでも気軽に食事ができますし、荷物も減ります。
子供と一緒のことを考えると「ドレスコードがない」というだけで、かなり気楽にクルーズを旅行の選択肢として入れることができるのではないでしょうか。
調べる前は「小さい子供と一緒にクルーズなんて無理でしょ」と思っていましたが、今では「小さい子供がいるからこそ、クルーズでしょ!」と思うようになりました。
地中海クルーズ 旅をした航路
「地中海クルーズ」と言っても、地中海は広く、色々な会社が色々な航路で船を出しています。それぞれ寄港地が違うため、寄港地で観光を予定しているのであれば、色々な会社のクルーズ船の寄港地を調べてみて、自分たちにあった会社を選択すればいいと思います。
この旅で僕たちが選んだ航路は
バルセロナ(スペイン)~ナポリ(イタリア)~ローマ(イタリア)~リボルノ(イタリア)~マルセイユ(フランス)~マヨルカ島(スペイン)~バルセロナ(スペイン)
出航地のバルセロナ~ナポリの間には航海が1日あり、それ以外は毎日朝に到着をして夕方か夜に出航、というスケジュール。
これだけの観光地を1週間で制覇しようと思ったら、かなり大変。というか、無理なのではないでしょうか。
地中海クルーズ ノルウェージャン エピックに乗船
とんでもなく大きなクルーズ船「ノルウェージャン エピック」
この船に4100人が乗ることができます。乗船員は1724人。
バルセロナ空港でクルーズ船に乗る人たちを集めてバスで港まで移動。
マンションみたいな、というかマンション。
このときは、ほかのクルーズ船も停泊していました。どれもデカい。
チェックインを終えて乗船。乗船までは空港で使うようなボーディングブリッジ。
救命ボートが既に大きい。水上タクシーってこのぐらいですよね。
客室がアップグレード
この時の客室は「普通客室+バルコニー」だったのですが、出発前にノルウェージャンクルーズラインからメールが届き、「客室のアップグレードをします」と言われました。
普通客室からいきなり「Haven」というクラスへアップグレード。
「Haven」は普通客室に泊っているお客さんとは全く別扱い。「VIP」のようなもの。というか、VIPですね。
客室は専属バトラーがいて、レストランも「Haven専用」があり、小さなプールやジャグジーも完全に別。喧騒から遠ざかって優雅な船旅が満喫できます。
また、チェックインも別に用意されていて、空港などでよく見る「Priority」と同じような感じ。
チェックインを終えると、待機していた従業員が荷物を全部持ってくれて、乗船時には、普通客室のお客さんは列に並んで待たないといけないのですが、「Haven」の乗客は別なルートで乗船することができます。
「Haven」の客室に入るには、ドアがあり、「Haven」の乗客しか入れないようになっています。
プールやジャグジーのエリア、ゆったりくつろぐところは常に空いていました。かなり余裕をもって作られているようです。
ただ、滑り台とかはないので、子供には不評。大人には静かなので好評。
ノルウェージャンクルーズライン エピック Havenの客室
アップグレードをしてもらった部屋は「The Haven 2 Bedroom Family Villa with Balcony」
6人まで1部屋で利用可能なので、家族で使うにはいい感じです。
ソファあり。ベッドにすることも可能
テレビも大きい。DVDデッキがあったので、家からDVDを持参。子供には快適。
リビングルームがあるのも快適。常にベッドの上に座らなくていいのは良いですね。
メインベッドルーム。子供の手が写ってる・・・。
3人で寝てても十分な広さでした。鏡になっているので、視覚的に狭く感じませんでした。
テレビの下は収納
バスルームがスゴイ。浴槽もアリ。シャワールームもアリ。窓が大きく、外の景色を見ながらお風呂に入ったり、シャワー浴びたり。
クローゼットにはバスローブ完備
大きな鏡とビューティーミラー、ドライヤーも完備
コーヒーマシンに各種グラス。最初どのようにこのコーヒーマシンを使うのか分からず、バトラーに解説してもらいました。
種類が多い。毎日色々と試しました。
もう一部屋。子供部屋などとして使用できます。
ソファベッド
テレビは少し小さめ。クローゼットは十分な広さ。ただ、ハンガーが仕切りに船の揺れで当たったりするので煩いため、ハンガーはすべて移動させました。
トイレとシャワールーム
収納が多く、困ることはありませんでした。
コンセントはヨーロッパ仕様とアメリカ仕様を完備。日本から直接ノルウェージャンクルーズラインの船に乗っても、アダプターなど必要なくすぐに使用可能。
アメリカからのお客さんも沢山いるので、考えられていて良いですね。
電話は家にはないハイテクな感じ。
Havenの客室には電話の子機も用意されていました。子機は船内での持ち歩きが可能で、子供がキッズクラブなどで遊んでいるときに、親を呼び出さないといけない場合などは、子機に電話をしてくれます。僕と子供だけで船内を歩いているときに、部屋から妻が子機に電話をしてくることも可能。とても便利でした。
朝ご飯はHaven専用レストランか部屋でゆったりと
Havenの客室利用者専用のレストランがあるのですが、僕たちは1回のみ使用。
席は十分に用意されているので、待つ必要はないようでした。
それ以外はこちらのカードに欲しい朝食を記入して、寝る前にドアにかけておきます。
時間通りに毎日バトラーが持ってきてくれます。
テーブルセッティングもしてくれるので、ドアを開けてあとはソファで待つだけ。
ノルウェージャンクルーズライン エピックの船内
ノルウェージャンクルーズラインのエピックはとにかくデカい。
船内を歩くだけでいいエクササイズになります。最初は迷います。色々なところを歩いて、ある程度把握することに。
クライミングが出来たり。ボルダリングでしょうか?子供が小さいのもあり、このときはトライしませんでしたが、楽しそうですね。
巨大チェス。クルーズ船ってこういうのありますよね。そしてみんな好き。僕やり方知らず・・・。
幼児用プールも用意されています。屋根付きなのがいいですね。
外プールとジャグジー。天気がよくなくても、朝から夜までみんな元気。
バーだけでも16ヵ所。いつでもどこでも楽しめます。
鉄板焼きのレストランもアリ、パフォーマンスを楽しみながら食事ができます。予約をしないといけないので、乗船前にするのがおススメ。
味は・・・悪くはない。どちらかと言うとパフォーマンスを楽しみながらの食事。
多分、子供のお世話でイッパイイッパイで忙しかった印象が強く残っています。パフォーマンスをしてくれた方は、子供が飽きないように色々と工夫をしてくれていたのは助かりました。
ビュッフェ形式のメインダイニング
子供のお世話で忙しかったからか、メインダイニングの写真がゼロ。
ビュッフェ形式で定番のものもあれば、毎回違う食事が用意されているコーナーも。
アメリカの船のため、ピザやハンバーガー、ホットドックにステーキは必ず毎回ありました。パスタも常備されていて、子供は楽しめたのでよかったです。
ただ、船がものすごく大きいため、当然乗客も多い。場所を確保するのが大変。
Haven専用のレストランもありますが、子供にとっては詰まらないところなので1度のみ試しに使用。ゆったりとした食事を楽しめますが、子供向きではないですね。
ビュッフェ形式であれば待たなくてもいいですし、好きなものを選べるので、やはり子供にはこちらのほうが便利。
料金に含まれているレストランは多数あるので、メインダイニングがいっぱいのときには、ちょっと歩いて別なところに行くのもアリ。24時間開いているところがあるので、夜中でも利用可能。
メインダイニングに人が集まりますが、ほかのところは空いている場合が多かったです。
追加料金が必要なレストランもあります。事前予約がおススメです。
地中海 それぞれのクルーズ船寄港地で観光ができる
各クルーズ会社で行われていることですが、寄港地では別料金で色々な観光プログラムが作成されています。
ほとんどの場合はネットにて事前予約が可能です。おススメは断然事前予約。
なぜなら、乗船してから予約をしようと思うと、レセプションで予約をしなければなりません。日本語が通じないなどの前に、物凄い行列ができていました。
待ち時間だけで物凄い時間がかかります。また、クルーズによっては乗船してから予約をすると割高になる場合もありますし、希望の観光プログラムに参加できない場合があります。
定員が多すぎだったり、逆にほぼ予約をした人がおらず、既にキャンセル済みなど。
今回の地中海クルーズでは、ナポリとローマでは、寄港地に到着してすぐに船を降りてバスに乗り観光へ。出航ギリギリに帰ってくる観光プログラムが多数用意されていましたし、参加者も多かったと思います。
観光プログラムに参加しない乗客は、船でゆったりと過ごしてもよし。
観光に行く乗客が多いため、船の中は結構空いていて、過ごしやすい。
僕たちは、バスで寄港地の近くの町をグルっと周る観光プログラムを予約して参加。僕は観光地は少しみたかったのですが、子供が小さいとバスの乗り降りは結構大変。愚図ることも予想。あまり長すぎると大変。とくに、うちは。
ナポリでは2時間のバスツアーに参加。
リボルノでは、寄港地からシャトルバスが出ていて、市内まで無料。そこで観光地によくある窓のないバスに乗って2周。これだけで子供は大喜び。
マルセイユでは、同じく寄港地からシャトルバスに乗ってマルセイユ市内へ。そこからSL型のバスでグルっと1周。またシャトルバスに乗って船へ。
マヨルカ島では、水族館へ行くツアーがあったので、それに参加。水族館で魚を楽しんでから、水族館内にある遊具施設で走り回り気分転換ができて、楽しんでいました。
同じクルーズ会社で、地中海の運航をしていても、寄港地によって観光プログラムの違いがあります。色々と考えながら調べるのは楽しいですね。
クルーズの料金は飲食代込み
ほとんどのクルーズ会社では、料金の中に飲食費込みの「オールインクルシブ」です。
アラカルトのレストランでも、別料金がかからないところもあるので、クルーズ中、毎日別なレストランで食事をすることも可能。
どのレストランが別料金なのか、ホームページや船内で配られる案内用紙に書かれているので参考にするといいでしょう。予約必須です!
ノルウェージャンクルーズラインのエピック号では、僕たちが参加した時点で既に日本語での案内用紙が用意されていました。
船内でのイベントも無料で楽しめるものが多いです。
アルコールはクルーズ会社によりけり。ドイツのクルーズ船「AIDA sol」に乗船したときには、ビールは1種類無料でメインダイニングにビールサーバーが設置されていました。ノルウェージャンクルーズラインではアルコールは基本的には別料金。
ソフトドリンクに関しては、事前に「ソフトドリンク飲み放題」のパッケージを申し込むと、乗船してから手にバンドを巻いてくれて、それをしていればバーでソフトドリンクを注文してもチャージされませんでした。
最後に
地中海クルーズ、ノルウェージャンクルーズラインのエピックの様子でした。
このクルーズでは日本人も多数利用しているためか、日本人の乗務員が乗っていることがあるようです。また、船内の案内用紙は日本語が用意されていました。「日本語で欲しい」と言ったわけではありませんが、僕が日本人だと分かると、何も言わずとも日本語の船内案内を届けてくれました。
船内では毎日いろいろなイベントが用意されていて、自分の希望するものに参加して楽しむことができるのが良いですね。
幼児や子供用のイベントも多数用意されていて、僕たちも幼児用のイベントにはほぼ毎回参加していました。
船内でボーリングなどもできます。ボーリングは別料金。僕たちもボーリングをやりましたが、船が揺れているので思わぬ方向にボールがいったりと、普段とは違った面白さもあります。
子供の投げたボールは勢いがなく、途中で止まること数回。
短期間でこれだけのところをまわるのはクルーズ船の醍醐味です。
乗船した日にスーツケースの荷物をすべてクローゼットに仕舞い、毎日別なところに寝ている間に到着。観光をしてまた次の日には別なところ。
毎日移動する必要もないので本当にストレスフリーでした。
ほぼどのクルーズ船でも、子供が遊べるところは確保しているので、子供がいても問題なし。カジュアルクルーズやフリースタイルクルーズでは服装の心配もいらないのもいいですね。
気軽にクルーズを楽しんでみてはどうでしょう。
コメント