ドイツに留学を計画している方は多いことでしょう。
最初のうちは大学の寮やホームステイなどを利用することと思います。語学学校へ直接行く人は、語学学校が家具付きのアパートを短期間アレンジしてくれる場合もありますね。
その後、アパートでの一人暮らしや大学や学校の友達とルームシェアをすることを考えている方もいると思います。
ドイツではアパートを借りる時にはいくつか気を付けなければいけない点があります。
学校では教えてくれないため、自分自身で知っておく必要があります。
ドイツでルームシェアの探し方
ドイツ語でルームシェアは「Wohngemeinschaft」(略してWG:ヴェーゲー)
WG-GESUCHTがおススメ。情報量が多いように思います。
色々な都市のWG情報があり、英語での検索も可能。
大きな都市だと1万件以上の情報がのっていることも。値段や住んでいる人の性別も書かれていることがあり、希望の物件を探しやすい。
大学に通っている場合には、大学内の掲示板によくWG情報がありますね。寮のほうがいいのでしょうが、合わない人もいますからね。
大学を卒業し、寮を出る時にWGを探す人も多いです。ドイツでは結構普通にWGしている人たちがいます。
ドイツでアパートや家を探すならこのサイト
うちで利用しているのはImmobilien24
ドイツでは有名なサイト。不動産屋さんも載せているので、情報量は多いと思います。その分、探すのに時間がかかりますが。
このサイトではWGの情報もあったり、オフィスフロアの情報もあったりと、ほぼすべての情報を探すことができます。
アパートの場合、フロアプランも載せている場合が多く、イメージしやすい物件が多いです。
ドイツでアパートなどを借りる時に注意する7項目
ドイツで初めてアパートを借りる時に知っておいたほうがいいと思う7項目。
学校では教えてくれませんし、日本とはまた違う形の料金設定です。
KaltとWarmの違い
ドイツでアパートやWGを契約するときに気を付けなければいけないのが「Kaltの値段」か「Warmの値段」かです。
一体何を言っているの?という感じにもなりますが、簡単に言えば、家賃の中に(特に)暖房費が含まれているのかどうかです。
「Kalt」は「寒い」という意味で、暖房費が含まれていない値段。見た目安い。
「Warm」は「暖かい」という意味で、暖房費が含まれている値段。
値段の表示はそれぞれ大家さんによって違いますが、「Kalt」で計算された値段がネット上で目を引いても、その後暖房費や管理費などが上乗せされると、ほかのアパートのほうが最終的には安くなることも。
見た目の値段も大事ですが、シッカリと情報を読んで、最終的に毎月支払わなければいけない家賃総額を把握してから、コンタクトを取るのがいいと思います。
Nebenkostenとは?
「Nebenkosten」というのがあります。これに含まれるものは「水道代、アパートの管理費、ごみ収集費用、アパート共同スペースの電気代などなど」のことです。
アパートによって含まれる料金が違うので、シッカリ聞いておきましょう。
「水道代や電気代は個別に契約」という場合もあります。
Nebenkostenは前年比で算出
Nebenkostenの水道料金・電気代・ガス料金などは前年にどのぐらい使用したかにより、今年の値段を決めるところが多いです。そのため、引っ越しした当初は高い場合があっても、次の年にはあなたの使用状況によって安くなることがあります。払い過ぎの場合には、返金されます。
逆もあるので、気を付けましょう。
家具が一切ない
大家さんによりますが、基本、アパートには一切何もない状態で引き渡されるのが普通です。
収納ゼロ、台所なし、ライトなし。
アパートの内見に行くと、現在住んでいる人が「台所必要?」とか「この家具売りたいけど買う?」などと聞いてくることがあります。
購入の意思があれば、現在住んでいる人と話し合いをするのがいいでしょう。
台所を自分で設置するのはとても大変です。一度やったことがありますが、もう二度とやりたくないです。セミプロの知り合いに助けを求めて助けてもらいましたが、もうやらないでしょう。
一度台所の設置を経験して苦労した後のアパート探しは「台所付き」で探しました。
アパートの場合、壁のペイントは大家さんとの話し合いで決まります。(僕の今までの経験上)
自分たちが入居するときに壁のペイントをして、退居するときにはペイントをしない。もしくはその逆。この部分も、交渉次第です。
OBIやBAUHAUSなどでは、普通に壁のペイント材が売られています。自分たちでやるのが安いため、普通に行われています。
家具アリ物件の場合は「möbliert」、家具なしの場合は「unmöbliert」と書かれていることがあります。
台所だけ付属だったり、ライトは数ヵ所設置されているところもあったりと、アパートごと・部屋ごとで違うため、確認が必要。
クローゼットも何もないので、IKEAで最初は買う人が多いように思います。
ドイツでも敷金は必要
ドイツにも「敷金」は存在します。ドイツ語だと「Kaution」(カウチオン)
大抵の場合は家賃の1ヵ月分~2ヵ月分ほどを「敷金」として納める必要があります。
家具付きのアパートを借りる時には、家具の損傷を理由に敷金を返さなかったりする場合もあります。大家さんで敷金の返金にかなり幅があるのも事実。
また、家具付きの家は非常に高い場合があります。短期間借りて、その間に本格的に住むところを探したほうが、長期的に見れば安くなると思われます。
床材はラミネート加工?パケット?床暖房アリ?
アパートやWGの床には、いくつか種類があります。
ラミネート加工された床材は安価。何かあった時には交換が容易ですし、ほかの床材に比べると資金もそこまで必要としません。僕は最初の方はラミネート加工された床材を使用していました。釘や接着剤を必要とせず、パカッとはめることができるのもとても簡単でいいです。
パケットは寄せ木。ラミネート加工の床材よりも暖かな感じです。少しお値段は高いですが、長持ちしますし、デザインもラミネート加工の床材より豊富に揃っていると思います。
床暖房があるかどうかで冬の暖房費にも差が出てきます。
ちなみに、ドイツでは床の張替えも普通に自分たちで行っています。DIY好きにはおススメ。
OBIやBAUHAUSなどでは山積みで売られていますし、床材専門店もあります。
洗濯機・乾燥機の有無
アパートによっては、洗濯機・乾燥機が設置されている部屋がある場合があります。有料で使用できるようになっていますが、アパート内で専用のコインを大家さんが売っていたり、50セントコインを1枚や2枚使用するタイプだったりと、アパートによって違うので確認しておきましょう。
自分の部屋に洗濯機・乾燥機を設置することも可能です。設置スペースが既に確保されているアパートもあれば、されていないアパートもあります。
洗濯機と乾燥機を台所に設置するのも、ドイツではよく見る光景です。なぜなら、バスルームにはスペースがなく、そういうところは洗濯機用の栓を用意せずに水道管を設置しているためです。
そのため、水を確保しやすい台所に設置することがあります。
ドイツでアパートの契約をするときには契約書は読みましょう
出来ることなら、ドイツ語が出来る方にシッカリと読んでもらってから契約書に署名をしましょう。外国人を狙ってアパートを貸す人たちも中にはいます。
署名をした後では「分かりませんでした」は通じない場合がほとんどです。また、契約書が複数枚の場合には、すべてのページに漢字で署名を小さくしておきましょう。そうすることによって、署名がされていないページが差し替えられることを防げます。
ドイツでの引っ越しは自分たちで行うのが普通
引っ越し業者はあります。が、それなりのお値段です。
そのため、ドイツでは引っ越しを自分たちの手でするのが結構普通です。僕も最初の方は自分でやっていました。車を1日借りて、自分たちで詰め込み、新居へ移動。積み下ろしをしてトラック返却。その後、住んでいたアパートの掃除をしたり、新居に移動して荷解きをしたり。
今では荷物が多くなったのもあり、業者を使用しています。
ドイツでの引っ越しに引っ越し業者に頼む
僕たちの場合は、いくつかの会社のサイトで見積もりをシミュレート。その後、実際に3社にそれぞれ来てもらって、実際に家具の量やクローゼットの中身の量を見せたりして見積もりをしてもらいました。
3社を比較して、信頼のおけそうな引っ越し業者に頼むことにしました。
実際の引っ越し費用も大事なのですが、以下の点にも気を付けました。
- クローゼットを解体して新居に運び、新居で組み立ててくれるのか
- 洗濯機のホース接続
- 段ボールを届けてくれるのか
- 新居での整理が終わったら引き取りに来てくれるのか
- 引っ越し日に路肩を占有してトラックを止めるのですが、その時の費用は既に見積もりに入っているのかどうか(看板を立てて、駐車できないようにするのですが別途市に対して費用が掛かります)
などなど。
ドイツのアパートの壁に穴をあけてもいいが退居時には塞ぐ
壁に穴をあけることは基本的に問題のないドイツのアパート。
テレビを設置したり、絵を飾ったりと、自由に自分たちの好きなようにできます。
退居時には「Moltofill」というようなものがOBIやBauhausなどで売られているので購入をして穴を塞ぎましょう。パッケージに書いてある通りに順序良くすれば、すぐにできます。
最後に
エージェントもありますし、日本語ができる不動産屋さんも。
どうしても言語に不安がある場合には日本語ができる不動産屋さんに申し込むのも手だと思います。仲介手数料として家賃の2ヵ月分ほどは考えておいたほうがいいでしょう。
お金がない時期のアパート探しは難しかったです。何件まわったことか。
「今日署名しないともうないと思うよ」というところとは契約したことがありません。結構煽るところがあります。熾烈なアパート探しですが、納得するまで見ることをおススメ。
不安も大きいと思いますが、いくつかの注意点の確認を忘れず、使える人を使って(笑)、アパート探しをしてください!
コメント