ドイツで仕事をするために

在独歴16年、ドイツ企業で日本人が一人の環境で過ごしている筆者がお送りするシリーズ

「ドイツで仕事をするために」

今回は履歴書編です。

ドイツ語だと、英語と同じく「CV」と書いてあるところもあれば、「Lebenslauf」というところもあります。

今まで何度かドイツ企業を転職し、培ってきたノウハウを書いていこうと思います。
今後少しでもドイツ企業に就職を考えている日本人のかたの助けになれれば幸いです。

今日の内容

あなたは何故ドイツに？

皆さんそれぞれ理由がありドイツに来ていると思います。仕事であったり、駐在を言い渡されたパートナーの付き添いだったり、ドイツ語を勉強しに来たり、なんとなくであったり。

僕の場合は言語を学びに来ました。
1年ぐらいしたら日本へ帰ることを考えていましたが、それから10数年。未だにドイツに滞在中です。

ドイツで滞在するにあたって、当然ですがお金が必要になってきます。ということは、働かないと！！

働くには自分が働けそうな会社を探して、履歴書をドイツ語で送らなければいけません。当然と言えば当然ですね。
ドイツでの履歴書は日本の履歴書とは全く違う形です。

決まった形はないため、人それぞれです。そして枚数が多い。
以前は、カナダやアメリカに滞在。仕事をしていたわけではありませんが、履歴書の書き方などは学びました。

カナダやアメリカでの履歴書は「出来るだけ簡素に」「枚数は1枚か多くても2枚」「色々と書かなくていい情報がある」などあったのですが、ドイツでは特にそのようなことは聞かれません。

日本よりも「細かく色々と書かないといけない」、「証明書などはすべて送らないといけない」などがあります。

ドイツで最初に働きだすところは、日本企業のドイツ支社だったり、お寿司屋さんなどの日本食レストランに勤めることがあると思います。

これらの会社では「日本人がドイツに来て最初の仕事」だったりするために、そこまで履歴書の出来を気にしているわけではないように思われます。
何かしらの能力が必要な仕事でもない場合が多く、しっかりとした履歴書を作成されても企業側も面倒ですしね。

実際、友達などはものすごく短い簡素な履歴書で日本食レストランで仕事を始めました。
賃金は、ドイツでの最低賃金のところが多いように思います。

でも、時間が経ちドイツの会社に入って勤めることを考えている方もいるのではないでしょうか。
もしくは、僕みたいに日本企業の空気が合わないために最初からドイツ企業を目指す方もいるかもしれませんね。

人事課（HR）ではありませんが、チームに新しい人を入れたりする場合には人事課から候補者の履歴書が送られてきます。

決まったフォーム（テンプレート）がないために色々な形で送られてきます。
見た瞬間に読む気をなくしてしまうようなガタガタな書き方をしている人や、必要な情報を書いていない人、証明書がないために書いてあることを信用できなかったり。

履歴書の見た目で判断されることはありませんが、同じような人が2人以上いたりする場合には履歴書の書き方もある程度参考にされることがあると思います。僕たちは実際に参考にしています。

また、同じような能力のあるドイツ人と日本人の2人。ここで「こっちの日本人を第一候補にして面接をしよう」と思わせるような履歴書でのアピールも大事な要素です。

決まったフォームがないことによって、少しパソコンスキルを見せることになりますし、相手のことを考えて見やすいように作っているかなど、人となりも出てくるかと思われます。

ネット上では、とてもシンプルな書き方をお勧めしているところが多々あります。
ただ、あれでは見にくいです。基本的なことはカバーされているとは思うのですが、見た目もあまりよくないですよね。

今後2回にわたって、僕が使用しているドイツ語で作成した履歴書のフォームを公開していこうと思います。

Microsoft Wordを使用して、ほかの人とは見た目がかなり違う履歴書を作ってみてはどうでしょう？
ほかの人とは違う見た目の履歴書を送ることによって印象に残る履歴書を作成でき、同じポジションを争うドイツ人よりも、あなたに面接のお誘い電話が来るかもしれません。

実際にこの履歴書の書き方で、今まで数社を渡ってきました。
多数の会社に応募していますが、面接にはこぎつけなかったけれども、人事課の人から「履歴書の形がきれいで、あなたの気持ちは受け取りました」というようなコメントをいくつかの会社から頂いたこともあります。

普通はこのようなことは書いてきません。
ドイツでも、お断りメールは基本的にコピペです。どの会社も同じような文章です。

僕の中では、この履歴書の書き方は結構自信があります。
Wordの使い方をスクリーンショットを含めて書いています。そのため、同じように順番に書いていけば問題なくきれいな履歴書を書くことができると思います。

本気でドイツ企業での就職を考えている方の参考になれればと思います。

実際に僕が就職活動をしたときに送った履歴書を元に、サンプルを提示しています。